四谷の文化放送取り壊し (建築探偵見習日記③)

7/18の朝日新聞夕刊に、
「四谷の文化放送移転・個性派局舎取り壊し」という記事が載りました。
http://www.asahi.com/culture/update/0718/018.html
55年間ありがとう、四谷
四谷・文化放送局舎

ワタシ四谷近辺に通算5年くらい勤めてたんだけど、実は、この建物知らなかった・・・・
だけど、写真見たら、こりゃ建築探偵見習いとして、
そしてニセ・カトリッカーとして、
どうしても見納めしなきゃ気が済まない、と思い出かけました。

なぜ、キリスト教が関係あるか、
たぶん、上のアサヒ・コム記事では一部写真が出て来ないと思うし、
簡単に説明しますと、
ここは元々「文化放送」ではなく、「カトリック聖パウロ修道会」の建物で、
カトリック伝導のための放送局を目指して作ったという、わお~!な建物なのだそうだ。
つまり、伝導媒体にラジオを使っちゃえ!ということですね。
ところが、認可が下りず、「文化放送」として使われることになったわけ。

だから、ちょっと建物が教会建築ぽい。
なんと、第五スタジオには祭壇があるらしい(S52年5月号「新建築」をお持ちの方はご参照下さい。)

放送は今日までで、明日から新社屋(浜松町)に移るらしいけど、
最後の、わやわやした日に中に入れてもらえるかわからないし、
すこしでもひっそりとした時に見ておきたいと思ったので、
昨日(土曜日)行ってきました。

昨日も中には入れなかったけど、
数人の人が、遠巻きに、名残を惜しむように黙って立って建物を見上げていました。
若い人や、年老いた夫婦、建築オタク?、放送オタク???
そして、時折写真を撮ったり、何か話したりして、そっと立ち去っていきました。
正面の窓の細工
正面ガラスの細工
北側外壁
北側外壁:やはり明かり取りは十字架?

中に入れなかったけど、扉をみれば中がどんなに素晴らしいかわかる気がしませんか?
また、ひとつ、東京から素晴らしい建築が消えるのが残念でなりません。
設計:梓建築事務所・清田文永氏

以下2枚は通用口の扉。「朝香宮邸のアール・デコでございます」と行っても通用しそうですよね。
南側通用口

東側通用口

スポンサーサイト

Pagination

Trackback

Trackback URL

http://amarantine2.blog46.fc2.com/tb.php/106-2975476f

Comment

ブリズ

♪文化放送、文化放送、JOQR♪
ってアタックがありましたね。
最近ラジオって聞かなくなったけど、
以前はよく聞いたものです。
取り壊すんですね。
時代は流れるんですネェ・・

m.m

行ったことも見たことも聞いたこともありませんでした。
様々な理由で取り壊されてしまうのでしょうが、
部分的に残ってくれたらいいのになぁ、と思うパーツがたくさんありますね。
何で日本はこんなに建物の寿命が短いのだろう。
残念ですねi-241

白あずき

じゃないですか?
ブリズさんって。
ワタシはラジオ世代かも。
なんとなくサビシイですねー。
タクシーに乗ったときくらいしか聴かなくなっちゃったなー。

白あずき

>部分的に残ってくれたらいいのになぁ、と思うパーツがたくさんありますね。
いやー、中にいい手すりがあるらしいんですよ!
この扉も、持ってっていいよと言われたら、ゼッタイもらって帰るんだけどなー。
最後に中に入れてくれないかなー。
「好きなの持ってっていいよー」とか。
ノコギリ持っていくのにぃー

surugaki

みのもんたの「セイ! ヤング」は、覚えていますが、出社前に
>S52年5月号「新建築」・・・を探したんですが、ありませんでした。
藤森先生に教えていただいたのですか?その「新建築」 それにしても
建築史家の文よりも楽しく拝読させていただきました。偶然にも
先ほどまで、静岡県庁で「静岡県住まいの文化賞20周年記念誌」の
編集委員会のため缶詰でした。白あずきさんの文才を見込み、
助っ人を頼みたくなりました。もちろん、手弁当ですけどね。
これからも、このブログを元に住まいや建築の文化について
考えていきたいと思います。これからも、大変でしょうが、
連載をお願いいたします。

SO-RA

これ、取り壊しちゃうんですか?
もったいないな~。
ホント、使えるパーツだけでも
取っておくって出来ないんでしょうかね。

文化放送って、こんなステキ・レトロな建物だったんですね!
中で働いている人達は
最新の設備の整ったビルの方が
やっぱり便利で嬉しいのでしょうか。

白あずき

はいやだけど、surugakiさんのおごりで、県庁近くの「戸隠そば」をごちそうになれるんなら、誤植チェックに参りますよ~。
いろいろ大変なお仕事をこなされて、重鎮ともなると大変ですね。
まさか図書館でビールのカンヅメではないでしょうから・・・

白あずき

なんか、噂によると中もいいらしいんですよー。
「ノコギリで切り離して持って帰りたくなる手すり」とか・・・あとで、忍び込めないかな~。

kubo

建て替えを余儀なくされた
旧聖イグナチオ教会聖堂
解体された建物の部位を信者の方々が
引き取った。
ステンドグラス、イス、照明、手すり等等
5年ほど前
その手すりをお持ちの住まい手の設計をさせていただきました。
ゆったりとした階段にとてもしっくりきていました。どれだけの人がこの手すりに触れたのだろう

白あずき

「もったいない」 と思うのは、
手すりの装飾がきれいだからでも、
ステンドグラスがカワイイからでもない。
そこにたくさんの人が触れた歴史があるから。
ですよね。
せめて、なにかの形で少しでも思い出せる「よすが」を残してほしい。
そして、そこに時々みんなが集まって、思い出話しが出来ると、もっといいですね。

ルーズメリー

白あずきさん。
こんばんは~。
この「建築探偵見習日記」と~ても ステキで何度と無く見させて頂いてました。
このまま、帰ろうと思いましたが、↑の白あずきさんのコメントに惚れ込んでしまいました。
>そこにたくさんの人が触れた歴史があるから。
ですよね。
せめて、なにかの形で少しでも思い出せる「よすが」を残してほしい。
そして、そこに時々みんなが集まって、思い出話しが出来ると、もっといいですね。

うゥ 
今度は、息を飲み込んでいます。 (^^♪

白あずき

なんとお答えしていいかわかりません。
ありがとうございます。
私が書きたかったことが本当に分かっていただけたことが、とにかく嬉しかったです。
私が古い建築に惹き付けられる魅力が、きっとそこにあるからです。
たとえ話がヘタですが・・・どちらも見たことないですが、ベルサイユ宮殿に感じないものを、文化放送にはきっと感じます。
そこに自分も居て、少しでも触れていたかったな、という魅力のある建物が、ほんとにいい建築っていうんじゃないかな。

Post Your Comment

コメント登録フォーム
公開設定

Utility

プロフィール

 白あずき

Author: 白あずき
基本的には、フラフラするのが好き。
旅行したり散歩しながら、道端の植物やお店を覘いたり、美味しいお菓子を探したり・・・
現実はそんなことばかりもしていられないので、せめてブログでフラフラしよう・・・

月別アーカイブ

カウントダウンリアルツリー

ブログパーツ制作